差動回路の動作説明category
差動回路(2速制御)の動作説明
差動回路とはアクチュエータの両端に流体を送り込みシリンダの面積差によってロッド側の流体が負けて押し出された流体が次にポンプ流量と合算しヘッド側に流れアクチュエータが高速に前進できる回路です。
ただし、このときの推力はロッド側にも同じ圧力が発生するためシリンダロッド径と同じ推力に制限されます。全体のストロークは長いが本来の加圧ストロークは短い場合少ない流量で早送りが出来るため広く利用されています。
解説
- 主電源ONで電動機が廻りポンプが始動し、前進ボタンを押すとソレノイドAおよびCが入り差動回路としてシリンダが高速前進します。
- リミットスイッチonで次はソレノイドA/Cがoff。ソレノイドBが入り通常回路へと切り換り高い推力で加圧します。
- 後退側はソレノイドA入って通常速度で原位置に戻ります。
この回路は応用範囲が広く、なおかつ小さいポンプで早送りが出来るため効率の高い回路で主に液圧プレス等に利用されています。注意点は差動回路用切換弁とシリンダまでの配管は通常より大流量で流れますので配管径やバルブサイズの選定には配慮が必要です。また両側から加圧する通常の意図と反した利用方法ですので耐久性のあるシリンダパッキンを利用する必要があります。